Monthly Archives: 7月 2021

よそにない味 手造り無添加が伝える風土

よそにない味 手造り無添加が伝える風土

醤油の発祥は室町時代に遡るといわれています。大豆・小麦・塩を原料とし、麹の力を働かせ生まれる日本独自の発酵食品です。 かねなか醤油店の看板商品「手造り醤油」「観音の里」は、これらの原料のみを使った手造り無添加。 明治18年創業、現在は4代目中川定次さんが、製造のすべてを一人で担います。   5月が仕込みの時期。炒った小麦と蒸した大豆に種麹を植え付け、麹を育てる「出麹」は、骨が折れる作業で […]

肉の顔色を見る 3日寝かせた絶品チャーシュー

肉の顔色を見る 3日寝かせた絶品チャーシュー

噛みしめるごとに肉のうまみと甘辛い醤油味が広がって、食べごたえ大満足。「さゆりん家の三日寝かせたあめ色チャーシュー」は、堀内小百合さんが自宅工房で仕込む手間暇かけた逸品です。 用いるのは脂身と赤身のバランスがいい国産豚肩ロース。醤油、砂糖、酒、醤油、ニンニクを加えたタレで煮込み、いったん上げてバーナーで焼き目をつけるのがコツ。香ばしさが引き立ちます。こちらを再びタレに漬け込み。専門店で学んだプロの […]

発酵スイーツのロングセラー おいしく食べて次世代へつなぐ

発酵スイーツのロングセラー おいしく食べて次世代へつなぐ

食べ始めると止まらない軽い食感と、ほどよい甘さ。 そんな焼き菓子の原料に、滋賀県の郷土食が使われています。 それは「飯」と呼ばれる発酵した白米。鮒ずし作りのときに鮒と一緒に漬け込むご飯のことで、乳酸菌の力で発酵を促すことから、ヨーグルトのような酸味があり、かつ栄養価もうまみも高いとされています。 ただ、鮒ずしを食べるとき飯の大部分は取り除いてしまうため、無駄なく活用したいとの思いから生まれたのがこ […]

漆器を日常に 幻の「常喜椀」を復活

漆器を日常に 幻の「常喜椀」を復活

    吸い込まれるような深いツヤ、手になじむやさしい素材感、漆職人渡邊嘉久さんが手掛ける常喜椀 (じょうぎわん)です。   常喜椀はもともと長浜市南部の常喜町一帯で盛んに作られていた漆器ながら、昭和初期で製造が途絶え幻の存在に。それを渡邊さんが復刻。文献を調べ、実物を入手し、自ら図面を起こしくろ職人に挽いてもらった木地に、何度も漆を塗り重ねています。 […]

優美な生地が伝える  たぐいまれなる技

優美な生地が伝える たぐいまれなる技

長浜の伝統的工芸品、輪奈ビロード。 聞き慣れない「輪奈」とは、生地の表面に造られるループのことで、これをそのまま残す部分と断って糸を起毛させた部分との、 起伏で柄を表現します。     「織田信長の肖像画でよく見る赤いマント、あれが輪奈ビ ロードなんですよ」とタケツネの6代目武田規与枝さん。   熟練の手技を必要とし、 今、その製造を手掛けるのは長 […]

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