Monthly Archives: 4月 2020

口どけは、春の訪れ

口どけは、春の訪れ

不思議だな。やわらかく伸びて、キラキラと輝く水あめ。菊水飴。   その誕生は1636年と伝わります。原料はでんぷん粉と大麦麦芽のみ。これを糖化させ丁寧に煮詰めると、まろやかな水あめの完成です。     お店は余呉町坂口の北国街道沿いにあります。参勤交代のとき腹痛になった福井藩主が菊水飴を食べると見事に治った、との逸話のように、滋養に富み薬としても重宝されてきました。 […]

おばあちゃんが生んだ ロングセラー

おばあちゃんが生んだ ロングセラー

1951年創業のつるやパン。その看板商品といえば「サラダパン」です。 ほんのり甘みのあるコッペパンに、たくわん漬けをマヨネーズで和えたものをサンド。意外や意外の相性の良さが愛され続け、約60年のロングセラー。 多い日には3000個もを機械化せずに手作業で製造しています。   考案したのが、専務西村豊弘さんの祖母である智恵子さん。 当初はキャベツをサンドしていましたが、翌日にはキャベツの水 […]

「粗」の食感がどこか懐かしい

「粗」の食感がどこか懐かしい

奥伊吹山系の伏流水を使ったものづくり文化が根づくまち木之本。そこで4世紀以上にわたり酒造りをしている冨田酒造。造られている日本酒「七本鎗」は、キレのある辛口で食中酒にもぴったり。 15代当主である冨田泰伸さんが「地酒」というものを根底から見直し、自らが杜氏を担い、地元の米、米麹、水を使うことで、より滋味を感じる「湖北の地酒」としてその味を深め続けています。   日本酒が飲めなくてもここで […]

湖北の発酵文化が伝える鯖のなれずし

湖北の発酵文化が伝える鯖のなれずし

  かつての長浜の家庭では、自家製の鯖のなれずし「鯖ずし」がハレの日のごちそうに登場しました。 なれずしといえば滋賀では鮒ずしのイメージがありますが、江戸時代に福井から水揚げされた魚が滋賀を通って京に運ばれていたことから、鯖も用いられてきたようです。   山あいにある小さな集落の小さな食料雑貨店・小林商店は、知る人ぞ知る鯖ずしの製造販売店。原料は塩鯖と米と塩。開いた塩鯖に炊いた […]

祖父の思いが詰まった唯一無二のピーナッツ煎餅

祖父の思いが詰まった唯一無二のピーナッツ煎餅

琵琶湖のほとり、西浅井町大浦に店を構える「みつとし本舗」は、昭和47年の創業以来ピーナッツ煎餅一筋。 昔ながらの家屋を活用した店内では、3代目として製造を担う山口大智さんが出迎えてくれます。     ピーナッツ煎餅「丸子船」の主な材料は小麦粉に砂糖、卵、ピーナッツ、そして滋賀県産のはちみつ。配分は、季節や天気の様子を見ながら細かく調整。自らの感覚を頼りに繊細な焼き作業を経て生み […]