• 2021.7.22
  • 食と暮らし
  • 長浜くらしノートストア

発酵スイーツのロングセラー おいしく食べて次世代へつなぐ


食べ始めると止まらない軽い食感と、ほどよい甘さ。
そんな焼き菓子の原料に、滋賀県の郷土食が使われています。
それは「飯」と呼ばれる発酵した白米。鮒ずし作りのときに鮒と一緒に漬け込むご飯のことで、乳酸菌の力で発酵を促すことから、ヨーグルトのような酸味があり、かつ栄養価もうまみも高いとされています。

ただ、鮒ずしを食べるとき飯の大部分は取り除いてしまうため、無駄なく活用したいとの思いから生まれたのがこのお菓子でした。

鮒ずしというとその臭いやイメージで敬遠されがち。けれどいいぼーろの飯の配合量は、多すぎず少なすぎず絶妙の“いい”塩梅。大人から子どもまで、また鮒ずしは苦手という人にも愛されるスイーツとして地元では知られています。

 

生産者のキッチン・キスは、食育を推進する市民団体として約15年活動。作るのに手間がかかる伝統食、郷土食材をもっと身近で気軽な存在にしたいと、特産品開発や親子料理教室などに取り組んでいます。

キッチンキスのみなさん。現在は50〜70代10人で構成。土地のものをおいしく食べる知恵の宝庫!

 

製造団体 
キッチン・キス
Tel.0749-74-2026

矢島絢子
この記事を書いた人
矢島絢子
学生時代+数年を県外で過ごしUターン。冬の寒さをどうやって乗り切るかが毎年の課題。自転車に乗って肌寒さを感じなくなったときが湖北の本当の春到来だと信じています。そんな自転車の速度で感じるような、長浜の空気を伝えて行きます。