• 2015.12.6
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ジビエ鍋と、音楽のつどいレポート


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12月5日湖北町上山田にて、これから冬が始まるのが嘘のような暖かい週末に、ジビエ鍋と音楽のつどいが開催されました。

例年なら雪が降っていてもおかしくないこの地域にもかかわらず、天候に恵まれ、
このイベントのために県内外から40名近い参加者の方が集まって下さいました。

今回のこのイベント「ジビエ鍋と、音楽のつどい」は、当研究所と
どっぽ村、いざない湖北定住センターと連携し、里山で収穫された秋の味覚と素敵な音楽を楽しもうというもの。
里山で暮らす人、里山に興味のある人、地元にいながらもこの土地や生活を知らなかった人など、
様々な人が参加してくださいました。
※どっぽ村、いざない湖北定住センターについては過去の記事を参照下さい

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当日はどっぽ村 オドフラ舎 GUEST HOUSEに参加者の皆さんが集合し、まずは長浜研究所所長の挨拶にてイベントが始まりました。

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当研究所副所長のケイミーさんによる進行にて、今回お世話になるどっぽ村の方々や猟師さんの紹介がおこわなれました。

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どっぽ村の松本さん、小障子さん、伊藤さん
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今回の猪の肉をご提供いただいた猟師の松本さん

みなさんの挨拶の後、みんなで里山散策フィールドワークに出発です。
今回のイベントはお子様連れの家族なども多数参加していただき、わいわいと和やかな雰囲気でした。

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フィールドワークでは、どっぽ村大戸洞舎の松本茂夫さんに、どっぽ村を案内していただくとともに、
この上山田の土地柄やこれまでどっぽ村で取り組まれてきたことや、これからの展望などをお話いただきました。
どっぽ村ではなにも無い所からみんなで家を建てられた所から始まり、今では食堂や美容院なども作られて
今後どんな風になっていくのか楽しみです。

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続いてはお隣の建築工房エコワークスにて建築家の清水さんにお話を聞きました。
清水さんは松本さんとともにどっぽ村を主催されていて、清水さんの手掛ける住宅ではセルフビルド勧められている事などをお話いただきました。
長浜市内には多くの空き家がありますが、その家の直し方は素人にはハードルが高いが自分たちがそのお手伝いやアドバイスをして、住人が自分たちで色んな所を直せたりできるようになってもらって、愛着を持って住んでもらいたいとのお話でした。

実際に参加者の中には移住に興味のある方もおられたようで、このイベントでの出会いが良いきっかけになって移住につながればいいですね。

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一行が山に向かって進むと、山の中に竹林が現れ少し開けた場所がありました。

ここでは竹林や山の整備を少しづつ進めてこられ、現在の状態があるということだそうです。

ただ森林維持をするためには多大な労力を要するそうで、ここの杉や檜を売ったとしても手間がかかりすぎて、なかなか儲からないそうです。

こうして散策できる環境というのも、簡単に作られているわけでは無いということを実感しました。

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森の中には獣をとる檻が仕掛けてありました。今回頂いたイノシシはこのような仕掛けで捕獲されます。
湖北地方ではあちこちで猪や鹿によって、田んぼや畑が荒され、せっかく作った農作物が収穫前に食べられてしまうことが良くあります。
こうした獣がどんどん人間の住宅地に降りてくるようになったのも、山に餌が無いことや、人間が山に入らなくなったとかいろいろ原因はあると思いますが、
湖北地方に住む人達にとっては切実な問題です。
このようにのどかな場所ですが、住んでおられる方はこういった獣害などとも向き合っておられることを忘れてはいけませんね。

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今回頂くイノシシはご近所の猟師の松本タカカズさんが捌いて下さいました。
捕獲した時のイノシシは軽トラからはみ出るくらいの大きな体格だったようです。

このイノシシは上山田の田んぼを荒らしていて、美味しい上山田のコメを食べていたので、
美味しいはずだと猟師の松本さんはおっしゃていました。

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オドフラ舎GUEST HOUSEではしし鍋の用意をしてくださっており、みなさん待ちきれない様子。

今回の料理はうぐら食堂の深尾夫妻にて準備いただきました。

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大戸洞舎産や地元産のお野菜や椎茸、ニンニクと生姜のお味噌ベースにたっぷりの柚子も添えられて、

フィールドワークで冷えた体を一気に温めてくれました。

またお肉も脂身までおいしく、今回猪が初めてという方も大満足の様子でした。

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お鍋を楽しんだ後には、お待ちかねの”じぶこん”のライブです。

オーストラリア先住民・アボリジニの楽器「ディジュリドゥ」とフラメンコギターの

息のあった素晴らしい演奏で会場を多いにも盛り上げてくださいました。

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最後は会場一体となって、みんなで歌を歌いイベントが締めくくられました。

お鍋をつつきながらライブを見れるなんて贅沢な時間ですね。

 

今回のイベントでは県内外からも多くの人が参加してくださいましたが、

地元の長浜に住んでいる人でも里山と呼べる場所に足を踏み入れることは普段の生活ではあまりないのでは無いのでしょうか。

どっぽ村のような生活の身近に山があり、必要な資源、食材を自分たちで作り、採りいきていくというライフスタイルは

昔では当たり前だった生活かも知れませんが、現在の生活ではあまりにも便利なものなどに頼りすぎていて、

田舎に住んでいても自然や山や田畑とふれあう時間は少ないと思います。

今回のイベントでは素晴らしい里山の景色と食材があり、そこに住んでいる方々が楽しんで暮らしておられること、

また、厳しい自然や食べ物を荒す動物と共存し、自分たちも自然も動物もみんなが支えあいながら生きておられることを

実感したイベントでした。

参加してくださった方々、どっぽ村の方々、いざない湖北定住センターの方々有り難うございました。

 

川瀬智久
この記事を書いた人
川瀬智久
身長188cm、市役所入庁以来、背の高さだけはNo.1をキープしています(笑) 「人がまちを動かす」を理念に、広報を通じて、人がつながり、共感を与え、市民活動を喚起、活発化させられるようがんばります!今回の取組みで、観光のような「ハレ着」とは違った「普段着」の長浜の魅力、愉しみ方を紹介し、「長浜いいね!遊んでみたいね!住んでみたいね!」と、行動に移してもらえるようデザインしていきたいですね。