長浜日帰り詰め込みツアースタート
11月も半ば、いよいよ紅葉シーズン本番というときに、大阪から友達が遊びに来てくれることになりました。
以前大阪で働いていたときの職場仲間です。
長浜の風景と人を通じて、都会での日ごろの疲れを癒してもらいたいと、日帰り詰め込みツアーを決行しました。
(半ば強引に依頼し、写真のモデルにもなってくれました)
日本酒が大好きで、「七本鎗」のお酒の大ファンの彼女。まずは木之本にある冨田酒造へ案内。
言わずとも知れた、北国街道沿いで15代続く老舗の酒蔵です。
蔵元さんとは私も個人的に交流があり、以前に冨田酒造の酒造りのことを彼女に伝えたことがあります。
彼女は「単においしさをめざすだけでなく、酒米作ってくれている農家さんたちのお顔までわかるような繋がりを大切にしてはるんやなあ。冨田酒造のお酒を飲んだ人が『嬉しい』『素敵』『ありがとう』って思うのは、つくり手のこんな思いがあるからじゃないかな」と感動してくれていたので、その思いのたけを蔵元に伝えるべく、ご対面を果たしたのです。
伝わったかどうかはさておき、とても喜んでもらった様子でした。
冨田酒造の道向かいには「てづくりのみせ」と書かれたお店が。
何度もここを通っていますが、実は入った事のないお店でした。店内にはかわいらしいお母さんが素敵な笑顔で迎えてくださいました。
ススキや紫陽花、かすみ草など決して珍しくはないけれどかわいいドライフラワーがたくさん並んでいたり、木之本地蔵に因んでお母さんが考案したお地蔵さんがぶら下がっていたりと、店内には手仕事の小さなステキがいっぱいでした。
お店の名前は「かめや」さん。案内しながら新発見ができました。
かめやさんを出て、同じく北国街道沿い、私が愛用している白木屋醤油さんへお醤油を買いに。店番のお母さんのご好意で、店の奥まで見学させてもらいました。
江戸時代末期創業の老舗。参勤交代が廃止されるまでは農業の傍ら「白木屋九朗左衛門」の屋号で足軽宿・商人宿を営んでおられたそうです。木之本宿という宿場町ならではのエピソードです。古い道具や、暖簾などが残されていて、丁寧に説明していただきました。
ちょうど庭になっていた柚子を「よかったら採って行きなさい」と声をかけていただきました。都会ではできないことを思わぬところで体験させていただきました。
午前中の最後はきのもとぐるぽ市
歴史に触れた後は、新しいふれあいに…。
街道沿いの真宗のお寺・明楽寺さんの境内で、地元の女性たちが主催するクラフトと食のイベント「きのもとぐるぽ市」が開催されていました。
2015年に続いて2回目の開催で、スペイン語で「集まる」という意味だそうです。
長浜やその他の地域から小物や雑貨などを手作りされている方がたくさん出店されていました。
ここでもみなさんのパワーで元気をもらいました。
これで午前中は終了。
HAMA JAZZ 2017へ
続いて向かったのは、長浜駅前の中心市街地を舞台に行われているジャズイベント「HAMA JAZZ」です。
街角に音楽があふれ、近くの商店街「ゆう壱番街」では、「BooBooマルシェ」も開かれていてで大賑わい。
友人曰く「長浜っていっつもこんなに楽しいの!?」。
この日はイベントが重なっていましたが、中心市街地はガラス工芸の黒壁をはじめ、古~いお店から、新しいかわいいお店まで揃っているので、いつでもオススメです。
意冨布良(おおふら)神社、秋の紅葉
ふたたび木之本へ戻り、紅葉ライトアップが行われてる意冨布良(おおふら)神社へ。
時間がギリギリだったにも関わらず、神社の方は「今照明消そうと思ってたんや~よかったなぁ~」と、ライトを消さずに待っていただけました。さらに「池に移った紅葉もきれいやで~」と教えてもらいました。
その美しさは圧巻!
今年は紅葉の始まりが早かったらしく、ライトアップを1週間早めたそうです。
木々それぞれの状態にあわせて照明位置や向きも変えているとのことで、細やかな気配りにうれしくなります。
この日は雨が降ったりやんだりでしたが、しっとりと濡れた葉が、なんとも艶やかでした。晴天でなくてもきれいな姿を見せてくれるものだと教えてもらいました。
ツアーの締めは美味しい長浜の味で
彼女への最後のおもてなしは、自宅に招待しての日本酒と鮒ずしざんまい!
お酒好きな彼女、案の定気にいってくれました。
翌日も大阪で仕事だというのに、泊まって帰りたいどころかここに住みたい!と言わせてしまいました。
私が大阪から長浜へ嫁ぐときに「そんな田舎に行って大丈夫?」と心配してくれた友人はたくさんいました。
そんな彼女たちが遊びに来て、わたしのお気に入りスポット案内するとすっかり長浜を気に入ってくれて、リピーターになります。
このように自称長浜観光大使として、私の好きな場所と人を紹介しています。密かに、長浜での暮らしを自慢しているのです。
書いた人:岡美矢子
撮った人:岡康範・美矢子