寒さもやっとゆるみ始め、春の便りが届き始めた滋賀県長浜市。
えっ、季節はずれ? っと思われるかもしれませんが今回お届けするのは、『薪ストーブLIFE』。
実は、春を迎えたこの時期でも来シーズンの冬支度が始まってます。
薪は広葉樹の方が適してるのですが、木の中に水分が少ない冬の間に伐採し、約1年かけて乾燥させます。
暖をとるだけではない、暮らしを豊かにしてくれる 『薪ストーブLIFE』 をご紹介致します。
雪がとけ、天気が良くなってくるこの時期。
獣に警戒しながら、山に柴刈りに行ってきました。
温かい珈琲で ちょっと いっぷく。
今年は、3月中旬でも家の前は雪化粧でした。
長浜曳山祭りのある4月中旬頃も時には雪がちらつくこともあります。
もう見ているだけで暖かくなった気持ちになりますね。
寒い日は薪ストーブの前からなかなか離れられません・・・
ここで薪ストーブに関する豆知識を少しばかり。
よく薪ストーブと暖炉を混同してしまいがちですが、薪ストーブは写真(上)のように箱型になっており、暖炉は全面が解放されており扉がありません。
意外と思われるかもしれませんが暖炉より薪ストーブの方が熱効率がよく暖をとるのに適しています。
また、薪ストーブ料理を楽しめるのも優れた点です。
では、薪ストーブ廻りのツールや材料をご紹介。
【薪】
大中小それぞれ用意します。一般的に針葉樹(杉や檜)より広葉樹(クヌギやナラ)の方が火持ちします。
最初の焚き付けには針葉樹が適しています。
【火吹き竹】
あると便利なアイテム。なくても良いですが火を熾してる感を楽しめます。ふいごでも可。
【薪箱】
小さな薪や杉葉を入れるのに使用。
【手斧】
大小二種類は必須。大きいサイズは玉切りされた丸太を割るため。小さいサイズは焚き付け用に細かい薪をつくるため。
向かって左から、、、
【火掻き棒】
炉内の火力をあげるためや、薪をセットし直す時に使用。
【ブラシ(ほうき)】
火床の冷めた灰を整えたり、まわりの清掃をする道具。
【シャベル】
火床の灰を移動したり、ちりとりとして利用したり。
【トング】
炉内の薪や熾火・焚き付けをよりよい場所に移動したい時に使用。また、ダッチオーブンの蓋を持ち上げたい時にも。
【マッチ】
ライターでもいいのですが、火を熾すのを楽しむためマッチを愛用。
【グローブ】
給薪したりストーブを操作する時に使用。ダッチオーブンなどの料理時も大活躍します。
【ピザストーン】
ピザだけでなくパンや野菜を焼き上げる優れもの。トリベットとしても利用できます。
【クックスタンド】
いわゆる五徳。この上にピザストーンやダッチオーブンをのせて料理します。
【アッシュバケツ】
灰を捨てたり、貯めておく容器。木灰は、ガーデニングや家庭菜園などにも使えます。また、あく抜きとして灰汁として使用できます。
さて、いよいよ着火のご説明。
燃えやすく細く割った焚き付け用の薪を空気の流れを意識しながら、くべていきます。
私は着火に燃えやすい杉葉を使用しています。人によって違うようで新聞紙を使用したり着火材を使ってる人もいるようです。
パチ、パチ、パチ。
威勢のいい音と共に杉葉が燃えるいい香りがしてきます。
空気流入や煙道の調節をしたり、火吹き竹を使用しながら火を熾していきます。
ここが薪ストーブの楽しい時間の一つです。
徐々に火を育てながら大きな薪へと火を移していきます。ここが腕のみせどころ。
完全に火が熾きたら扉を締め様子をみます。
薪ストーブの種類によっては空気流入調整つまみや煙道調整を行います。
完全に火が熾きたあとは、火が弱くなったら新たな薪を投入するだけ。
ストーブの上でお湯をわかしコーヒーを淹れたり、焼き芋や焼きみかんを作ったり。
火をみながらお酒を飲んだり、読書したり、、、楽しみ方は人それぞれです。
今回は、我が家の定番の〝手作りピザ〟をご紹介致します。
まずは、ピザ生地作りから. . . . . .
【道具】
計量器 / ボール / まな板 / 麺棒 / バット / ピザピール / ピザストーン / クックスタンド
【材料】
★ 水
★ ドライイースト
★ オリーブオイル
・ 強力粉
・ 薄力粉
・ 塩
※ 打ち粉 適量
①まずは、★を混ぜ合わせます。
②次に、他の粉類をボールで合わせ、数回に分けて①に入れ都度混ぜ合わせます。
しっかり混ぜ合わせたらかなり弾力がでてきます。
③しっかりまとまったら、手に打ち粉をふり真ん中に折りたたむように生地をこねまとめます。
そしてある程度まとまったら打ち粉をふった板で手のひらを使ってこねたり、時々中の空気を抜くために板に投げつけます。
ほんのり温かく・柔らかくなったら、丸く整形してボールに入れます。
④*一次発酵 ③のボールにラップを張り、爪楊枝などで数か所穴をあけてから暖かい所で30~40分ほど発酵させます。
薪ストーブユーザーは、ストーブ前の特等席に置いておけばOKです。
最近我が家は、ホームベーカリーを購入してから、ここまでの工程はさぼってます・・・・ とてもラクチンです。
この工程の間に、すぐに焼けるように薪ストーブの熾火の調整をしておきます。
⑤*二次発酵 1.5倍近く膨れ上がったら一次発酵は、成功。
生地を1枚分の大きさに切り分けてから、また丸めます。生地のつなぎ目を下にしてバット等に並べ、湿らした布巾等をかけ30分ほど休めます。
↑ 二次発酵が終わったのがこの写真です。 我が家はクッキングペーパーを湿らして使ってます。
いよいよ、生地を伸ばす作業にとりかかります。 こっからが楽しい作業が始まります・・・・
⑥まな板と手、麺棒に打ち粉を振ります。 水にぬれるとくっついてしまるので注意!!!
⑤の生地をはじめは手でなるべく均等に薄く丸くなるようにひろげます。その後、麺棒で数回に分けて押し広げながら直径20㎝ほどの円形に
なるまで伸ばします。
※ピザの大きさは薪ストーブ炉内やピザストーンの大きさによります。
さて、これからがトッピング作業です。
ルールはありません。好きな具材やソースをかけアレンジしていくのも楽しめますね。
今回は我が家の定番をご紹介。
【トッピング材料】
・手作りトマトソース (市販のもので可)
・ピザ用チーズ
・トマト
・スライスチーズ
・ルッコラ
・はちみつ
トッピング完了。 もう、すごくおいしそうです・・・
トッピングの順番は、 トマトソース → ピザ用チーズ → トマト → スライスチーズ 。
注意する点は、ピザピール(写真で持っているもの)に生地をのせる時に打ち粉をすること、水にぬらさないこと。
また、欲張りすぎてたくさん具材をのせないこと。(笑) 重くなって、炉内へスライドするときに失敗しちゃいます。
ピザストーンへはみ出さないように、スライドします。
ここはかなりのテクニックが必要です。 他にも良い方法はあるかもしれませんが ・ ・ ・
また、火力はそんなに強くなくてもすぐ(2~3分)に焼けます。
ポイント
・完全に熾火状態に育てておく。
・ピザストーンは十分温めた方が良い為、事前にセッティングしておく。
できあがり。
ビールや白ワインによくあいそうです。
焼き上がったあとに、はちみちをかけルッコラをのせました。
何枚もピザを焼く場合は、時間がかかるので火力が弱まってきます。
大きな薪を入れると時間がかかるのと火力が強すぎるので、上記 写真のように細かい薪を用意し、ちょっとずつ足しながら火力調整するとうまくいきます。
アウトドア好きなら、はまること間違いなし。
次の冬支度を楽しみながら 『薪ストーブLIFE』 を始められたらいかがでしょうか?
執筆 : 佐野元昭