白身魚・卵・鰻・海老・鯛。練り身と対になったネタに、ツヤツヤと輝く黄金色のタレ。
創業明治15年、長浜中心市街地で120年余りに渡って営む寿司店・こめ治の名物が、箱寿司 です。
初代が大阪で箱寿司の製法を持ち帰って以来継承され、長浜の人にとっては「懐 かしの味、思い出の味」。
4代目治己さんは有名料亭で修行し、握り寿司も提供、箱寿司は妻・文子さんらの担当でした。
ただ、平成27年、治己さんが身体を壊し 閉店。今では予約注文のみ受付で文子さんが箱寿司を作ります。
専用の木枠にシャリとネタを載せ、押して整形。
「押しすぎると後でシャリが固 くなってしまう。ネタとシャリのバランスも大事」と言う通り、口の中でシャリが 柔らかくほぐれ、その軽さからいくらでも食べられそうです。
シャリ、ネタ、白身をほぐして作る練り身、そしてタレと、手間のかかる仕込み ばかり。どの加減も「身体で覚えています。だから自分が健康であることが一番」 と文子さん。
思い出の中もそして今も、“変わらない”味がこの箱寿司なのです。
こめ治 長浜市大宮町9-5 0749-62-0463 不定休 予約注文制での製造。 30折以上は1週間前までに注文