• 2021.7.22
  • 食と暮らし
  • 長浜くらしノートストア

よそにない味 手造り無添加が伝える風土


醤油の発祥は室町時代に遡るといわれています。大豆・小麦・塩を原料とし、麹の力を働かせ生まれる日本独自の発酵食品です。
かねなか醤油店の看板商品「手造り醤油」「観音の里」は、これらの原料のみを使った手造り無添加。
明治18年創業、現在は4代目中川定次さんが、製造のすべてを一人で担います。

 

5月が仕込みの時期。炒った小麦と蒸した大豆に種麹を植え付け、麹を育てる「出麹」は、骨が折れる作業であり、かつ、醤油の品質を大きく決定づける工程です。かねなか醤油店では、近隣農家生産の大豆を使用。

 

「年によってできが違う。その状態を勘定しながら仕込んでいきます。地域のものを循環させてつくってきた醤油です」

蒸した大豆と炒った小麦を混ぜ合わせ、種麹を植え付ける作業。この麹を育てた後、塩水と合わせ発酵させる

“やっぱかねなかさんとこのやわ”。こう言って地元の人に愛されてきたのは、長浜の風土から生まれた「よそにない味」だから。ここで根づいてきた料理には欠かせない味なのです。

 

かねなか醤油店
長浜市高月町唐川626
0749-85-3080
営業時間 8:30〜18:30
不定休
矢島絢子
この記事を書いた人
矢島絢子
学生時代+数年を県外で過ごしUターン。冬の寒さをどうやって乗り切るかが毎年の課題。自転車に乗って肌寒さを感じなくなったときが湖北の本当の春到来だと信じています。そんな自転車の速度で感じるような、長浜の空気を伝えて行きます。