• 2014.10.30
  • 風景と暮らし

シルエット


湖北は空が広い。琵琶湖のおかげもさることながら、意外と山並みを眺めるときにそう思うことが多い。

南から東、北へぐるっと、霊仙、横山、伊吹、七尾山、小谷山、己高山、賤ヶ岳、山本山、つづら尾崎、そして竹生島 …

大きさや形に特徴のある山々の連なりは絵画のように美しい。

遠くの高い山は、光の色や雲の掛かる様子がダイナミックに移ろい、

近くの低い山は、芽吹き 新緑 紅葉 落葉と、

木々の様子が手にとるようにはっきりと見えて、

まちに居ながらにして間近な自然を感じることができる。

シルエット01

そういう表情の豊かな山並みが、

朝と夕、一日二回、のっぺりとしたシルエットだけになって、

何枚も重なった屏風のように辺りをつつむ。

冬の朝、南浜から長浜を見た。

遠くからこちらへ

清々しい鈴鹿の山並み

文字通り横たわる横山(またの名を臥龍山)

小さくも存在感のある田村山

水際では市街地と木立が一体のシルエットに

水面に立ち並ぶえり

いちばん手前には濃くはっきりと水鳥

幾重かのシルエットが重なる湖北の朝

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nagahamalabo