最近暖かくなり春が近づいてきた感じですが、市最北部余呉町の中河内や菅並、丹生などの集落の春はまだ先になりそうです。
余呉町菅並集落
余呉町上丹生 旧丹生小学校
特に余呉町中河内は、滋賀県でも最北端の30人ほどが住む小さな集落です。しかも、そのうち3/4は高齢者、全体の半数はひとり暮らしというまさに限界集落です。
冬は特に厳しく、過去には6m以上の積雪量になったこともあります。長浜市の中心部はすっかり雪が解けていますが、国道8号線から365号線に入ると余呉町になり、さらに北上し、椿坂峠を越えると別世界に変わります。
約1メートルの雪が屋根に積もったままだったり、雪よけ用の急斜面の屋根から滑り落ちた雪が山となっています。
家の前の雪かきをしているおばあさんに「雪かき大変ですね」と声をかけると、「ここに来てびっくりしたやろ。4月3日の『かんのしわたし』(神社の世話人が交替する行事)くらいまでは雪が残っとる。(雪かきは)もう歳でようできへんけど毎年のことやしやらんとなあ」と元気な笑顔で話してくれました。
「ここの村はひとり暮らしが多くて気が抜けんし、雪かきも毎日あるし病気になっている暇はありぁせん」。このように中河内の人は、とても明るく元気です。その明るさの奥には豪雪とともに暮らし、豪雪に耐え抜く気丈な心が見え隠れします。
長浜市余呉町中河内