【場 所】竹林
【採取道具】つるはし(大・小)
【調理道具】まな板、包丁、深鍋
【材 料】タケノコ、米ぬか、唐辛子、ほか
【所要時間】採取:15分 / 調理:1時間
【注意事項】山主さんの了解を得て掘りましょう。
5月某日、仕事を終えた夕方、友人宅の裏山へシーズン終盤のタケノコ堀へ出掛けました。
まだ水の入る前の田んぼと美しく輝く山々。
お寺の本堂の裏手をすり抜けて目的のポイントへ向かいます。
はたしてお目当ての品は見つかるか??
かなりあっさり見つかりました!
しかもちょうどいい感じの大きさ!
ザッとまわりを見渡すと他にも大小数本のタケノコがあります。
この時期のタケノコは1日に何十センチも成長するので、
朝は無かったところに夕方になってひょっこり頭を出していたり、
食べ頃だなぁと思っていたものが翌日は腰の高さを超えているようなこともあるそう。
なんて聴くと
「沢山生えてくる=いくらでも採れる」
と思いがちですが、
実はちょうど美味しく食べられる大きさを見極めることがポイントのようです。
友人曰く、
土から飛び出た頭を握って軽く揺すってみて、
1)グタグラとたくさん揺れる → まだ小さい
2)けっこうがっしりしてる → 食べ頃
とのことです。
これはわかりやすいですね。
ではさっそく掘りましょう。
まずは小さなツルハシでまわりの土を掘り起こします。
サラサラに見える土の斜面でも甘く見るなかれ。
土中では石ころやら周りの木の根っこやらに行く手を阻まれます。
食いしん坊としてはなるべく下の方からゴッソリ行きたいところですが、
欲張ってむやみに山を荒らしては元も子もありません。
周りの木々やこの時期ならではのきれいな草花とはうまく折り合いをつけたいところです。
斜面に合わせてうまく掘り進むと、こんな感じで赤紫色の根っこが見えてきました。
ツルハシを長いものに持ち替えて、
「このへんやねぇ。」
なんて言いながら軽く素振りをし、
エイッと加えた一打は、惜しくもかなり上の方に。
我ながらスイングの下手さにがっかりです。
写真を見れば一目瞭然ですが、
ツルハシを振るにあたって、脚も腰もスタンスがめちゃくちゃです。
ゴルフ同様、どんなに足場が悪くても安定したポジションを見つけぬことにはうまいこと獲物を仕留められません。
反省を生かせず、この日はいただいた2本とももったいない姿。
贅沢な食べ方をする猿のことを悪く言えません。
ちなみにこれが近くにあった猿の食べさし。
悪しき噂通り、真ん中の一番やらかいところだけを刺身で食べる贅沢ぶり。
帰り際、暮れ行く美しい野の景色。
掘った後はなるべく新鮮なうちにアク抜きをしましょう。
沢山あると面倒にも感じますが、
こうして食べる分だけならササッとできてしまいます。
まずは先の方を斜めに落として、
縦に切り込みを入れます。
中のタケノコを傷つけない程度に包丁を入れます。
深い鍋に水を張って、
米ぬか一握りを投入
唐辛子を投入
グツグツ沸騰してきたら火を止めて冷めるのを待つ。
以上。
そんなこんなで遅めの晩御飯です。
凝った料理はできません。あくまで手短に。
この時期だけの楽しみにありつきました。
青椒肉絲(チンジャオロース)
まずはお待ちかねの好物を。
さっぱり薄めの味付けで、片栗粉を入れずにさらっと炒めるのが好みです。
若竹煮
続いてはタケノコそのものの味を満喫。
お酒にもよく合いますね。
来年は美しいスイングの習得&保存に挑戦したいです!
執筆:竹村光雄