2020年はコロナウィルスの感染とともに私達の置かれた環境は大きく様変わりました。その余波は今もなお続いているわけですが、そうした中であっても日々の暮らしをちょっとでも楽しむ機会を作りたいと、長浜市商工会女性部が取り組んでいるプロジェクトがあります。
それが「長浜の暮らしを楽しむマップづくりプロジェクト（仮）」です。最終的には観光マップのような形に落とし込むこの事業ですが、目的を端的に言えばいわゆる「旅行」で活用すると言うより、長浜に住んでいる方が日々の暮らしの中で気軽に利用したくなる媒体をつくることです。当初は対外的な観光客に向けた企画という面も検討していましたが、コロナ禍において積極的に旅行を推奨できる雰囲気でなくなったこともあり「地元の人やその家族、友達をメインのターゲットにして日々のお出かけからちょっとした日帰りの遊びを気軽に楽しめる」機会をつくることをゴールとしています。
長浜暮らしノートの事務局がこの事業に一緒に取り組み、2021年から少しずつその成果や制作したその媒体を暮らしノートで特集ページを組んで発信していきますので楽しみに待っていただければと思います。
また今回の事業では合併前の旧長浜市エリアを除いた北部の地域（虎姫・湖北・びわ・浅井・高月・木之本・余呉・西浅井）を対象にしています。2020年にはこのうち「虎姫・湖北」のリサーチを行いましたので、その一環で取り組んだ視察の様子を通じて、少しだけ「虎姫・湖北」地域の魅力をお伝えします。
「虎姫・湖北」地域の視察ツアー2020
11月に実施したこの視察ですが、コロナウィルスの感染が再び増え始めた時期と重なってしまったため、回る場所も時間も半分以下となってしまいました。
【紹介スポット】 ・元三大師生誕の地「玉泉寺」 ・真宗大谷派「五村別院」 ・水鳥と琵琶湖を知る「湖北野鳥センター・琵琶湖水鳥湿地センター」 ・琵琶湖岸憩いの場「道の駅湖北水鳥ステーション」
暮らしている方にとっては知っていて当たり前の場所かもしれませんが、媒体に落とし込む際にはもう少しスケールの小さな場所、飲食店や穴場のお店、家族で遊べるスポットなども含めてご紹介をする予定をしています。
・元三大師生誕の地「玉泉寺」
元三大師といえばピンとくる方も多いかもしれませんが、天台宗・比叡山延暦寺の僧で、おみくじの元祖として広く知られています。特にこちらの写真の魔除けの御札に描かれている図案はどこかで見たことのある方が多いのではないでしょうか。
この元三大師は現在の長浜市三川町が生誕の地といわれ、この玉泉寺は生誕地に建立された天台宗のお寺です。集落の細い路地を抜けると現れるこの本堂のボリュームは見る人を圧倒する存在感。本尊の「木像慈恵大師坐像」は、国の重要文化財に指定され、地元では、母の看病のため里帰りをしていた良源が、比叡山へ戻る自分の身代りとして自ら刻んだものと伝えられているのだとか。
所在地：滋賀県長浜市三川町945 TEL：0749-73-2723 駐車場：普通車 10 台
・真宗大谷派「五村別院」
長浜市は浄土真宗の信仰の篤い地域ですが、この五村別院はその真宗大谷派・東本願寺の別院です。安土桃山時代に本願寺の教如上人が開き東本願寺と称していたが、本堂建設中に本山が京都へと移されたために、建立と同時に別院となり寺号を持たないというちょっと変わった生い立ちのお寺です。建立以来、湖北地域においての本願寺念仏の中心道場として栄えてきました。
本尊は阿弥陀如来。本堂、表門は国の重要文化財に指定されています。
所在地：滋賀県長浜市五村150 TEL：0749-73-3133 駐車場：あり
・水鳥と琵琶湖を知る「湖北野鳥センター・琵琶湖水鳥湿地センター」
利用者にとっては単一の名称のほうがわかりやすいですが、同じ敷地内にあるこの施設は国と県で管理が別れていてややこしい名称となっているとか。少々堅苦しい肩書と少し時代を感じる建物ですが、とても見応えがあると同時に子供から大人まで楽しめるスポットとなっていて特におすすめです。
この湖北町の湖岸エリアは県内随一の野鳥の生息地として知られ、季節に応じて様々な野鳥が飛来し、施設内に設置された望遠鏡で湖岸に羽根を休める野鳥を観察することができます。また、高倍率のライブカメラによる映像で水鳥の様子を見られる他、100点を超す野鳥の剥製や琵琶湖の生き物も多数展示され、2つのセンターを観覧することで琵琶湖の自然について驚きと発見を楽しみながら学習することができます。
この場所は琵琶湖に沈む夕日がとても美しい場所としても有名で多くのカメラマンが連日夕日をカメラに納めています。
所在地：滋賀県長浜市湖北町今西 WEB：http://www.biwa.ne.jp/~nio/ TEL：0749-79-8022 駐車場：あり 定休日：毎週火曜日・年末年始
・琵琶湖岸憩いの場「道の駅湖北水鳥ステーション」
「湖北野鳥センター・琵琶湖水鳥湿地センター」に隣接して利用できるこの道の駅の建物はなんとも不思議な見た目です。これは滋賀県の鳥「カイツブリ」を模したデザインだとか。立地の素晴らしい道の駅でレストランと売店を利用できます。
最近運営母体が変わったことで少しずつアップデートされている道の駅で、今後ますます魅力的になっていくと地域の期待も高まっています。レストランや売店のリニューアルはもちろんですが、せっかくの琵琶湖岸の眺望を遮っていた街路樹が整備され直すなど、多角的な視点でソフトもハードも良くなっています。ぜひ近くにお立ち寄りの際は覗いてみてください。
所在地：長浜市湖北町今西1731-1 TEL：0749-79-8060 営業時間：9:00～18:00
最後に
駆け足での紹介となりましたが、今後「地元の人やその家族、友達をメインのターゲットにして日々のお出かけからちょっとした日帰りの遊びを気軽に楽しめる」ことがこの企画を通して提供できるように少しずつ形にしていきたいと思います。
この記事では誰もが知っている場所を改めて紹介しただけという印象もありますが、いわゆる観光エリアだけでなくちょっとしたお土産を買うとか、ちょっといい地元の食材を買う・料理をテイクアウトするなど本当に暮らしで役立つ情報を公開するのでぜひ楽しみにお待ち下さい。
