びわ湖の北東部に南北に走る『余呉川』と『高時川』の間にある、【大箕山 菅山寺】。
この山のほぼ頂上には、菅原道真公ゆかりの菅山寺(真言宗豊山派)というお寺がひっそり佇んでいます。昔々、天平宝字8年(764年)に初代照檀上人が孝謙天皇の勅命を受けて建立されたと言い伝えられており、当時は法相宗だったが、後に真言宗豊山派となったそう。
途中、衰退しつつあったそうですが菅原道真公が再び繁栄をもたらしました。
道真公は、6歳から11歳まで本寺で勉学し、寛平元年(889年)から3院49坊の寺院に復興、名も菅原公の一字をとり、『大箕寺菅山寺』と改められたと伝えられています。
深い歴史が残る菅山寺ですが、最近では映画『蟲師』や『忍たま乱太郎』のロケ地にもなったりなど歴史+アルファで楽しめる初心者から中級者向けの山です。
今回は、ウッディパル余呉さんの登山企画にお邪魔してきました。
登山ルートは4箇所。
正式な参道である登山口(坂口)から登り、帰りはウッディーパル余呉に下りるコースをご紹介致します。
【 坂口 → 菅山寺 → ウッディパル余呉 ルート 】
国道365号線からも少し見える鳥居。場所はすぐにわかります。
昔、とび牛という名の牛が仏様を山頂まで運んだそうです。そんなゆかりもあってか、牛の石像が入り口で出迎えてくれています。
木漏れ日の射す中、急な山道を上っていきます。
少し上ったところで『お地蔵さん』がいらっしゃいました。
また、少し登ると数十メートル先にまたもやお地蔵様が、、、
ガイドさんに聞いてみると88体いらっしゃって、四国のお遍路と同じご利益があるとか。
登山の安全祈願をして再スタート。
辺りを見渡すと、いろんな植物が。
ここでは、きのこを発見!!!
見上げると、楓やほうの木の葉っぱがいくつにも重なって奇麗でした。
森林浴を楽しみながら深呼吸しての一枚!
お地蔵様をよくよく観察してみると、お一人ずつ違う表情をされているのに気づきました。
それと座っておられる石には、番号や寄贈者のお名前が。
88番まであるそうです。
今は、残念ながら盗難にあっりしてすべて揃ってないそうです。モラルは守って登山を楽しんでもらいたいものです・・・
参加者の方とおしゃべりしたり、お地蔵様に励まされ、思ったより疲れずあっという間に山頂付近に到着!
菅山寺の案内表示がありました。
ここからは少し下って菅山寺を目指します。
ここ辺りからブナ林郡が。
ブナの葉の新緑が気持ちよく、疲れが吹き飛びます。
菅山寺の手前には、歴代住職さんのお墓が立ち並んでます。
『山門』 に到着!
参加者から、『おぉ〜〜』っと歓声が。
山門の両脇には、菅原道真公お手植えの樹齢1,000年を越えるケヤキが。圧巻です!!!
ここが映画のロケ地です。
みなさんで、ここで記念撮影を。
足下に目をむけると、『マムシグサ』が山門を守ってるかのように生えてました。
一礼して、境内を散策。
宿坊跡なのか石垣が多く残ってました。
『菅山寺 本堂』
無人でかなり朽ちてますが当時の繁栄ぶりを想起させてくれます。
建築の世界では、『神は細部に宿る』と言いますが、細かなディテールが美しい。
お寺は無人でしたが、日本トカゲが番人をしてくれてました。
『鐘楼』
ここには銅鐘があったのですが、鎌倉中期の作銘を持つ銅鐘は大正15年に国の重要文化財になり、山から下ろし保管されてるそうです。
拝見できず、残念。
他にも、『護摩堂』『経堂』が残ってありました。
菅山寺からさらに下ったところには、朱雀池と近江天満宮が。
ところどころに沢が。
『朱雀池』。
鯉やアカハラトカゲが生息してます。
『近江天満宮』
道真公の自作と伝わる像が祀られてあるそうです。
『弁財天堂』
水に関わるところには、よくいらっしゃる弁財天さん。
竹生島にもおられます。
とても気持ちのよいブナ林を通って、帰路へ。
帰りの道中は、草花に詳しいおばちゃんにいろいろ教えてもらったのでご紹介を。
ナルコユリ。
タニウツギ。
ウリハダカエデ。
レンゲツツジ。
ウマノアシガタ。
ガラタテ。
湖北地方で柏餅のように葉でくるんでる和菓子の葉っぱ。
同行してる登山客とお話しながらの登山も楽しみ方のひとつですね。
今回は、たくさん草木を教えてもらいました。
ウッディパル余呉に新たな新人さんが二人。
若いお二人がこれから山のガイドやコテージやキャンプサイトの担当をされるそうです。
定期的に城郭跡や余呉トレイル等の企画もされてます。ビギナーなら経験者まで楽しめる場所なので、おすすめです。
ウッディパル余呉
〒529-0515 滋賀県長浜市余呉町中之郷260
TEL : 0749-86-4145(ハローヨイヨゴ)
WEB : http://woodypal.jp/
余呉トレイルクラブの詳細は → http://woodypal.jp/yogotrail
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菅山寺 MAP
執筆 : 佐野