鮒ずしの漬け方を紹介。教えてもらったのは、尾上漁港で毎年8月に行われる朝日漁業協同組合主催の漬け方講習会です。
同漁協が使う、鮒ずしになる琵琶湖固有種「ニゴロブナ」は、3月~5月頃水のきれいな琵琶湖沖合で捕ったもので、子もしっかり持ち、身もしまっていて、さらに泥臭くないそうです。これを塩漬けにしています。
用意するもの
■塩切り(塩蔵)したニゴロブナ 5kg
■ブラシ(真ちゅうのたわしが望ましい)
■まな板(フナを洗うときの台に使う)
■トレイ、ざる等(洗ったフナを入れる)
■洗濯物(靴下)干し
■漬物用プラスチック桶(30号)
■漬物用ビニール袋2枚(桶用)
■ご飯(4升の米を炊飯)
■酒1合
■荷造り用ビニールロープ1.7m×9本
■重石(合計30kg)
子持ちの鮒の内臓やうろこをとって3か月ほど塩漬けした「塩切り鮒」を使います。まず、鮒のえらや口の中を水でしっかり洗います。
そして体全体を真ちゅうたわしなどで青光りするまでしっかりこすります。魚臭くない鮒ずしにするには、しっかり洗うことが大事です。
洗った後の青光りした鮒です。
次に洗った鮒の水分をとるために風通しのよい日陰で3時間ほど干します。洗濯バサミのついたハンガーを使うと便利です。
干している間に桶の内蓋の下に敷く太縄を作ります。荷造り用ビニールロープ170cmの長さを9本分取り、3本ずつの三つ編みにします。
干した鮒にあらかじめ用意しておいたご飯(鮒5kgに対し4升ほど)をえらの中に詰めます。
そして、ポリ桶の内側に2枚の漬物袋を2重にしてかぶせ、手水(日本酒)をつけ、まず下にご飯を2cmほど詰めます。次に鮒を頭と尾を逆にしながら交互に丁寧に並べ、その上にご飯を厚く敷き詰めます。これを繰り返し、最後に厚めのご飯を詰めます。
ビニールを閉じたら、太縄をぐるりと乗せ、さらに内蓋を乗せて、約20kgの重石を置き、その後さらに重石を追加し、合計30kgになるようにします。
桶は、屋内外を問わず夏の間、温度を30℃くらい保てる場所に置き、発酵による熟成を待ちます。(桶の上から更にビニール袋を被せると、雨やほこりから守ることができます。)011
そして年末、そのまま放っておいた鮒ずしをいよいよ取り出します。
取り出した鮒です。うまく漬かってそうです。
おいしい鮒ずしの出来上がり。
鮒ずし講習会について
朝日漁業協同組合の鮒ずし講習会について
毎年8月上旬に開催予定
所在地 〒529-0364 滋賀県長浜市湖北町尾上 144-14
TEL 0749-79-0320
鮒ずし講習会は、朝日漁協のほかにも県内各地の漁協で行われます。詳しくは滋賀県漁業協同組合のホームページ
http://www.jfshiga.com/