• 2018.7.26
  • 市民カメライター養成講座

市民ライター養成講座 第2回「取材と記事作成」


長浜の魅力を自らの記事で発信してみませんか?
市民ライター養成講座とは、全5回の講座を通して、受講者(市民)が長浜市の良いところを自ら発信できるようになるためのプロジェクトです。
その道のプロから学んだ取材の仕方や記事の書き方などを生かして、実際に取材、記事執筆を行い、講座終了後は市の関連紙などで活躍してもらおうというもの。
長浜生活文化研究所では、このプロジェクトの様子を伝えていきます!

7月14日に第2回目の市民ライター講座が行われました。(第1回目のレポートはこちら

 

市民活動支援センターでコーディネーターをしながら、各誌でライターとしても活躍されている矢島絢子さんを講師に、今回は「取材と記事作成」について学びました。


その人に取材したいのはなぜ?

2回目ということもあり、受講者同士も緊張がほぐれていて、アットホームな雰囲気の中始まりました。講座は「取材編」「記事作成編」の二部構成で進行していきます。
最初の「取材編」では、まず取材に先がけての心構えや準備などを3つのステップで学んでいきます。

【講義のポイントまとめ】

①記事にしたい人を決める

せっかく取材を行うのなら「その人を取り上げたい理由」をしっかりと考えましょう。
あなたが書いた記事はたくさんの人の目に触れ、取材した人はみんなの記憶に残ります。
どんな理由で取り上げ、なぜ紹介したいのかを明確にしましょう。

②情報収集

取材対象を決めたら、次はその人物についてできるだけ調べましょう。
取材相手のことを知らずに話を聞くのは失礼に当たります。
昨今ではネットで少し調べるだけでも、様々な情報が得られます。
聞きたいことはもちろん、趣味や近況などを知っておくことで思わぬところで話が膨らみ、あなただけが聞ける情報があるかもしれません。
ただし、ネットの情報は鵜呑みにせず、話半分で止めておき自分自身で必ずもう一度確認することをおすすめします。

③インタビューのシミュレーション

インタビュー前には必ず聞きたいことをピックアップし、メモしておきましょう。
特に5W1Hを把握するように質問を考えておくのが好ましいです。


取材対象者との関係を築くために

取材準備ができたら、次は取材です。取材の現場で注意するポイントを紹介していきます。

「中でも関係を築くのに大事なことは、いかにコミュニケーションを取れるかです。うまくコミュニケーションが取れれば、より深く話を引き出すことができ、記事を作成する時にオリジナリティの高い文章が書きやすくなる」と話す矢島さん。
受講者の方々も、真剣な面持ちでメモを取りながら話を聞いていました。

【講義のポイントまとめ】

①メモを取る

メモを取ると、その人がちゃんと話を聞いてくれているのだと安心してもらえるので、相手を不安にさせません。
また、自分自身もどんな内容を話したのか再確認することができるので、メモ以外にもICレコーダーなどで録音しておくのがおすすめです。

②相手が回答に悩む時

「あなたにとって人生とはなんですか?」のように、抽象的な質問は取材相手を悩ませてしまいます。
できるだけ、相手のことを考えて明確な答えやすい質問をしてあげましょう。
それでも答えに詰まっていると感じた時は、視点を変えた質問を投げかけてみましょう。

③雑談力

雑談をするのは、コミュニケーションを深める以外にも、取材相手の意外な一面を引き出せる効果があります。
事前のリサーチで共通の部分を見つけて話を振ってみるなど、プライベートな質問をして相手の本音を引き出してあげましょう。


自分にしか書けないことを、だれにでもわかる文章で書く

後半の「記事作成編」では、取材に行った後の記事の書き方について、学んでいきます。

記事は読む人を選べません。せっかく書いた文章はできるだけたくさんの人に読んでもらいたいはずです。難しい言葉を使わずに、中学生にもわかるような文章を心がけて、作成するようにと矢島さんが説明を行います。

【講義のポイントまとめ】

①誰に何を伝えたいのか意識する

誰=読者、伝えたいこと=取材相手の思い、のはずです。まずはそのポイントを明確にして、メインに伝えるようにしましょう。

②まずは引き込む

タイトルや出だしは、まずは読者を記事にひきこむ第一歩。出だしは会話文から始めてみるなど、工夫してみましょう。

③表現方法の工夫

「すごく」や「たくさん」という言葉は使いがちですが、具体性がないため読者にはいまいち伝わりません。
数字で具体的に表現するなどわかりやすく書いておきましょう。

④文章ができたら一旦放置する

文章を書き終わったら、少し時間をおいて読み返して見ましょう。
自分にしか知らない情報で補完していないか、わかりにくくないか、第三者になったつもりで読んで見てください。
一度プリントアウトして読むと、画面では気付かなかったミスに気付くこともあるのでおすすめです。

実際に取材に挑戦!

取材の方法がわかったところで、講座の最後には受講者の皆さんがペアになってお互いの「仕事」について取材を行いました。

取材の時間では、笑顔や笑い声が飛び交い和やかな空気が流れていてとてもいい雰囲気。
僕自身も受講者に混ざって体験したのですが、人を取材することはもちろん、取材を受けるということも貴重な体験だと感じました。どんな質問をされたら答えやすかったのか、どんな雰囲気だと話やすかったのかをしっかりと感じることも大事なポイントだと思います。

取材を終え、記事の作成に取り掛かるみなさん。400文字程度という制限の元、みなさん思い思いに記事を書き進めていきます。
今回の記事は次回の講座で発表を行うそうなので、どのような記事が出来上がったのか楽しみです。

ということで取材の方法について学んだ今回。他にも取材にあたってのマナーや例文を読みやすい文章に修正してみるなど、非常に内容の濃い講座となりました。

市民ライター講座のスケジュール

第1回 7月 1日(日)午後1時~
「市民ライターってなあに? 」
講師:コミュニケーションエンジニア 原田博一氏

第2回 7月14日(土)午後1時~
「記事作成のコツ」
講師:矢島絢子氏 市民活動支援コーディネーター

第3回 8月 4日(土)午後1時~
「Web記事で際立つ写真のコツ」
講師:あふみ舎 宇留野元徳氏

第4回 8月中の自主活動
実践編「まちに出て取材をしてみよう!」
受講者各自が取材対象を決め、実際に取材します。

第5回 9月 1日(土)午後1時~
「講師陣に講評してもらおう!」
山瀬鷹衡
この記事を書いた人
山瀬鷹衡
長浜市西浅井町出身。大学進学を機に大阪に移り、デザインやライティングの仕事を経て2017年7月、長浜市起業型地域おこし協力隊として帰郷。昔から感じていた地元で豊かに暮らす魅力ある「人」に注目した情報発信や体験構築を行う『うるう』を起業し活動中。